慢性膿皮症
慢性膿皮症とは
臀部や腋に好発し、感染や排膿を繰り返します。
慢性膿皮症の原因
毛穴が閉塞した部分に細菌感染を引き起こします。粉瘤の病態と近いところがありますが、はっきりした原因はまだ不明(一部の遺伝子変異が指摘されている)とされています。ただ、毛深い人や長時間座り続けるような人が発症しやすい傾向にあります。
慢性膿皮症の症状
最初はニキビのような小さい病変ができます。次第にまわりの病変と融合し大きくなってきます。夏場など汗をよくかく時期に感染を起こすことが多く、膿の排出を認めたりすることがあります。このような症状を年に何回か繰り返すことがあります。臀部や腋に好発することがありますが、女性の場合乳輪などにも症状ができることがあります。
慢性膿皮症に似た疾患
粉瘤、壊疽性膿皮症など
慢性膿皮症の治療
感染を認める場合には抗生剤を投与したり、膿が溜まっている場合は切開を行うことがあります。ただいずれも根治にはなりません。慢性膿皮症は皮膚自体にも問題があるため病変を切除し、別の皮膚に置き換えてあげることが必要です。小さい病変であれば切り取って縫うことで良くなることもありますが、大きい病変の場合には皮弁や皮膚移植などの適応となることがあります。病変が大きい場合は特に術後の安静も重要になるので入院での治療をすすめております。