メニュー

粉瘤の治療(切除)について

粉瘤について相談(診察)をしてみませんか?

治療方法、料金、悪性でないかなど約10分ほどの診察で今の悩みに目途を立てることができます。

 

粉瘤の初診はこちら(予約は3分で完了できます)

ご予約はこちら

粉瘤 治療費の目安(保険診療)

露出部の治療費

8000円~17000

*病理検査費用込

非露出部の治療費

7000円~16000

*病理検査費用込

※病理検査といって採取した腫瘍の詳細を調べる検査のことです。
費用は部位、大きさによって上記の範囲で変わります。
※露出部とは顔、首、前腕、下腿(半袖を着て出る部位)のことです。
※顔、足など離れた部位は同時に行うことができないことがあります。
※上記の手術費用と、診察料・処方料で1,000円程度かかりますのでご理解の程よろしくお願い致します。

粉瘤(アテローム、表皮嚢腫)とは

粉瘤とは、皮膚の下に袋状の構造物(嚢腫)ができ、本来皮膚から脱落するはずのアカ(角質)と皮膚の脂(皮脂)が、袋の中に溜まってしまってできた腫瘍の総称です。(日本皮膚科学会HPより)

私が理解しているところでは、もともと毛があったところの毛が脱落し、毛穴のみ取り残されてしまいます。人間は体に穴が形成されるとと当然閉じるような機転が働きます。そうすると皮膚の表面だけ閉じてしまい、皮下には毛包が残った形で閉じ込められてしまいます。そうすると毛包からも角質が形成されるためこれが皮下で溜まってきてだんだん大きくなっていきます。粉瘤はよく観察すると“へそ”と呼ばれる開口部(毛穴)があるためそこから細菌が侵入し、夏場などにはよく汗を介して感染を起こします。ただ、最近では足や手のひらなど毛がない部分にも形成されることから、いぼウイルスなどが関与しているとも考えられています。

粉瘤の特徴としては全身(特に顔面、頸部、体幹)どこでも発生し、よくよく観察すると黒いぽっち(“へそ”という)があるのが特徴です。触ると皮下でくりくり動きますが、皮膚とくっついているため脂肪腫などと比べると皮下で大きくは移動しません。粉瘤に似たできものとして皮様嚢腫、耳瘻孔、外歯瘻、毛巣洞、石灰化上皮腫などがありますが、切除の方法などは大きく粉瘤とは変わりません。いずれも初期には区別がつきにくいこともあり、病理検査に提出して診断を確定する必要がある場合があります。

粉瘤は体質的に複数個できる方もおられ、これには遺伝などが関与しているともいわれていますが詳しいことはまだ分かっておりません。

粉瘤(アテローム、表皮嚢腫)の治療

粉瘤の治療は皮下の袋(嚢腫)も含めて確実に切除することが重要となります。感染を起こしている場合にはまず感染を鎮静化することが必要になります。粉瘤の治療は保険適応であり、形成外科で行うことが可能です。再発のない確実な腫瘍の切除が重要になります。また、顔面など目立ちやすい部分では切開をなるべく小さく行う工夫や皮膚のしわに沿った縫合を行い目立ち難い傷跡になるよう心掛けております。

①感染を合併している場合の治療

細菌感染をして腫れた粉瘤

a 抗生剤内服・外用

b 切開して膿を出す(皮膚切開術) 手術時間10分程度

のどちらかの治療を選択します。痛い治療はしたくないという方も当然おられますので患者様と相談して治療方針を決定していきます。

aの抗生剤の治療では、内服・外用のみで改善すればよいのですが、どうしても改善せず悪化傾向にある場合にはbの切開を選択します。bの治療の場合には膿を排出しやすくするための必要最低限の切開を加えますが、粉瘤が大きい場合には少し切開も大きくなります。重要なことは十分にドレナージ(膿の排出を促す通り道)ができるようにしてあげることです。切開をした後は自宅でシャワーを用いて傷を洗浄して頂きます。傷を洗って大丈夫なの?と思われる方も多いと思いますが、問題ありません。石鹸を使ってシャワー洗浄することで細菌を洗い流し、清潔を保持することが重要です。傷を触るのが怖い方は通院にて傷の手当てをさせて頂きます。

ここまでの治療を行うと粉瘤は小さくなり、一旦瘢痕治癒します。そのまま何もしないで再発しない方もおられますが、袋が皮下に残存しているため再発を起こす場合があります。そうならないためにも感染を起こす前、小さいしこりのうちに切除することを推奨します。

②感染をしていない場合の治療

背中にできた粉瘤

術式:皮下腫瘍摘出術 手術時間15~20分程度

粉瘤の開口部(“へそ”)を含めて皮膚と嚢腫(袋)を合併切除します。皮膚を一緒にとるのは粉瘤が“へそ”を通じて皮膚とつながっているためで、“へそ”を残すと再発する可能性があるため確実に切除することが重要です。皮膚を切除するときには舟形(紡錘形)にすることで縫合後には直線状の傷になるようにデザインします。これをあまりに小さくしすぎると“dog ear”といって傷の両端が“イヌの耳”のように盛り上がってしまいます。皮膚を切開したあとには皮下の袋を周りから丁寧に剥がして摘出を行います。きれいに剥がしていくとあまり出血はありません。ただ、粉瘤が大きく、切除した部分が大きな空洞になる場合にはドレーン(血抜きの管)を留置したり、空洞をなくすような縫合を行います。その後、皮下(真皮)と皮膚をそれぞれ縫合し、ガーゼあるいはガーゼ付きパットで傷を保護して終了となります。

術式:くり抜き法 手術時間15~20分程度

“へそ”の部分を含め円形に皮膚をくり抜きます。くり抜いた穴の部分から中に溜まった角質などを排出し、更に残った袋(嚢腫)を引っ張りだしてきます。くり抜いた穴の部分は糸で縫合します。袋が中に残ると再発を来すことがあります。

粉瘤は取ったほうがいいの?

結論からいうと早めに切除をすることをお勧めいたします。放置しておくと、どんどん大きくなっていくため切除するときの傷跡の長さも長くなってしまうからです。また上でも記載したように感染を起こしてしまうと痛みが出たり、一度切開をしたりと治療にも時間と負担がかかるようになってしまうからです。特に顔にある場合には早めに切除をすることをおすすめ致します。よく粉瘤は何科で診てもらうほうがいいのかと聞かれることがありますが、皮膚の外科を専門とする形成外科の受診をおすすめ致します。

粉瘤はがん(悪性化)になることがあるの?

可能性は低いですが、有棘細胞癌という悪性腫瘍の発生の可能性が指摘されております。特徴としては男性に多く、頭や首にできる粉瘤、放置されている期間が比較的長い(平均7-8年)といった特徴が指摘されております。当院では摘出した粉瘤は病理検査に提出して確実に診断を行うようにしております。

出血、血腫、感染、創部離開、瘢痕拘縮(傷跡が目立つということ)、術後疼痛、再発、再手術の必要性、局所麻酔に伴うアレルギーなど

術後の通院、処置について

手術後は一般的には術翌日あるいは翌々日に再診をして頂きます。仕事のご都合などで通院が困難な場合は自宅での処置(説明用紙をお渡し致します)を行って頂きます。重要なのは洗浄ですので、出血などが無ければ翌日からシャワー洗浄をして頂き、処方した軟膏を塗布・ガーゼやガーゼ付きテープなどで保護をしたもらいます。抜糸は体の部分にもよりますが、5~7日で抜糸を行います。抜糸後は、傷保護テープをして頂きます。抜糸後の外来は患者様のご都合・ご要望に併せて柔軟に対応させて頂きます。

病理検査について

当院では切除した検体を病理検査に提出しております。稀に皮膚がんや想定外の腫瘍の可能性があるので必ず施行しております。病理結果は14日程度で結果が判明しますので外来受診の際に結果をお伝え致します。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME